人生は割の良いクジ。「一生懸命」という掛け金を払え。『クランボルツに学ぶ夢のあきらめ方』の感想

感想

クランボルツに学ぶ夢のあきらめ方』を読了。

キャリア論の古典であるクランボルツ先生の「計画的偶発性理論」を経営コンサルや編集長をやっている人がおもしろ分かりやすく説明している本。

計画的偶発性理論は「キャリアの成功の8割は運によって決まる」というもので、ここから導かれる「人生は不確実性の塊だけど、立ち向かう術はあるよねー」という教訓は私の生き方に大きく影響した考え方の一つ。
スティーブ・ジョブズの「 先を見越して点をつなぐことはできない。 振り返ってつなぐことしかできない。だから将来何らかの形で点がつながると信じなければならない。」(コネクティング・ザ・ドッツ)はこれと非常に近いこと言ってたりします。

すでに理論は知っていましたが、ゆる言語学ラジオの『【チャンネル登録10万人突破】YouTuberクリシェ。【雜談回】#105』で水野さんが「新成人におすすめの一冊」としてこの本を取り上げていたので読んでみました。

大体言っていることは『運の方程式』に書いてあることと同じなので目新しい情報はなかったものの、お笑い芸人の例えや名言がばんばん出てきて楽しかったです。
特にキャリアの成功は偶然によって決まることの例として出てきた、「有名な芸人コンビはほとんど元クラスメイトである!」という論説は非常に説得力があって好きでしたねー
確かに言われてみれば、オードリーもジャルジャルもさま~ずもサンドウィッチマンも、たまたま近くにお笑いに興味があって才能も兼ね備えた人がいて、一般企業でも活躍できたであろう人材が競争率の高いお笑い界を選んだ、というとんでもない偶然があってからこその成功だもんなぁ…

就活の文脈でいうと、よくみかける「新卒チケットを上手く使わないとキャリアが終わる!」「早いうちからキャリアプランを立てないと成功できない!」みたいなアドバイスは、極めて限定された分野だけで勝負するならまだしも、ほとんどの人はそういう形で成功していないってことを知るだけでもだいぶ気が楽になる人が多くなる気がします。

手軽に読めるので、時間がない方や将来が不安で仕方なくて何も手がつかない人は読んでみると良いかも知れません。それ以外の人には具体的なアクションまで落とし込んでくれている『運の方程式』がおすすめです。

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