『物理学者のすごい思考法』を読了。
「物理学者からは世界がこう見えている!」というのをユーモア全開で綴った日常科学エッセイ。
先日、物理学者の先生に直接お話を伺える機会があったので、話のネタになるかなと思い読んでみました。
「”無限”や”カオス”という言葉に反応してしまう」 「一旦動物を球と置きがち」 「割り勘で有効数字気にしがち」 「タイルの幾何学模様を見ると、『この上でスーツケースを走らせるとどんな音がするんだろう?』と計算しながらニヤニヤする。」みたいな物理学者あるあるがたくさん出てきてそれも面白いんですが、本書の読みどころはなんといっても「物理学者を俗世間に引き戻す家族の存在」でしょう。
子どもと餃子を作っているときに「このままじゃタネが余る。皮とタネを余らせないためにはどうすればいいのだろう?」と「手作り餃子の定理」を計算し始めるが、導出している間に奥さんが余った皮をワンタンスープに使った話とか、旦那の暴走を片目で認識しときつつ生活を回していく姿に”クミさんっぽさ(オードリー春日の奥さん)”を見て興奮しました。
暴走を咎めるわけでもなく、乗りこなしてる感じがたまらないですね。
結果的に、この本のおかげで先日の研究室訪問で「小学生の頃から、研究者として生きること以外はノイズ」と言い切る先生の”世捨て人感”にビビらずにいれたので、読んで良かったです。
理系にニガテ意識がある人、理系と仲良くなりたい人、研究者がどういった行動原理で生きているのか知りたいは必読の一冊。
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