『妻が口をきいてくれません』を読了。
「理由は分からないが妻が口を聞いてくれない。つらい。」夫視点と「夫のことはもう諦めた。子どもが大きくなるまでただ耐える。」妻視点で進む夫婦間不和の話。
本作では「離婚したいのにできない夫婦の心情」がリアルに描かれていまして、
・家庭に居場所がない夫が趣味に走った結果さらに溝が深まる
・業務連絡以外の会話がなくなる
・”子どもを育てる”以外で一緒にいたいと思えない
といった”あるある”がたくさん出てきます。
読んでいて胸が苦しくなるような場面ばかりですが、三宅香帆さんと谷頭和樹さんのPodcast番組『こんな本、どうですか?』の「日本に『夫婦の日』がない理由」という回で触れられていた、
・日本では、子どもが生まれると”夫婦”ではなく”父と母”という関係になる
・結婚は男女関係にとってある種の断絶なのでは?
のような議論の具体例を収集できて勉強になりました。
まぁ実際は、
・離婚届にサインしてくれない
・相手の親族を傷つけたくない
・自分の身内から責められるのが怖い
・バツイチのレッテルを貼られたくない
・孤独死は避けたい(私は今際の際に嫌いな人にはいて欲しくないですが)
・経済的に自立できない
みたいな理由で離婚できないケースもあるだろうし、本書で具体的な解決案が提示されているわけではないんですが、「結婚して子どもを育てる」ことへの解像度が上がることは間違いないので、将来こどもが欲しい方は読んでみてはいかがでしょうか。
余談ですが、「結婚の良し悪し」についてはパレオな男の『「結婚は良いぞ!とにかく良いぞ!」という本を読んだ話』と『カリフォルニア大学の専門家「現代って独身のほうが実は幸福に暮らしてない?」』あたりが参考になるのでおすすめです。
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